ランチェスター法則を深く掘り下げて研究し、
そのあと経営のやり方を見直すと、
これ迄気付かなかったものも
見えてくるようになります。
明治になる4年前、島根県津和野藩の藩士で
語学の天才であった西・周は、フロソフィを
「深く掘り下げて研究すること哲人のごとし」
と訳しました。
後にこれが短くなって「哲学」になったそうです。
名画、モナリザで知られるレオナルド・ダビンチは、
「人物画を正しく描くには表面に見える
皮膚だけでなく、その下にある筋肉の状態と
骨の構造も知っておくべきだ」と言って、
人体の解剖をしたことはよく知られています。
ダビンチは、良い経営をするには表面だけを
見るのでなく、特別重要なものは、
「3段階は掘り下げて考えるべきである」、
ということを教えているのでしょう。
社長になって15年を超すと、
今の経営に飽きが出始めます。
こうなると経営戦略を研究しなくなるばかりか、
外の業種が良く見えてこれに手を出したり、
趣味、公職、名誉職に、
多くの時間を使う人が出ます。
こうすると経営力が低下し、
場合によっては経営が危なくなります。
こうならないためには、現在実行している
経営のやり方はこれで良いのか、
現在販売している商品の品質はこれで良いのか、
現在の営業方法はこれで良いのか、
従業員教育はこれで良いのかについて、
3段階は掘り下げて研究すべきです。
これに役立つのが、ランチェスター法則になります。
ランチェスター法則を深く掘り下げて研究し、
そのあと経営のやり方を見直すと、
これ迄気付かなかったものも
見えてくるようになります。
このテーマは少し固くなりますが、必ず役立ちます。
<目次>
第1章 ランチェスター法則の理解を深める
1. ランチェスター法則とは
2. 小数点以下でシミュレーション
3. 強者の戦略と弱者の戦略を理解
4. オペレェイションズ・リサーチのやり方を研究
第2章 ランチェスター法則を経営全体に応用
1.経営を構成する重要な要因をはっきりさせる
2. 経営を構成する重要な要因の理解度を高める
3. 応用しようとしているテーマの研究には力を入れて取り組む
4. 知恵や創造性能力を高める